ダイヤオフィスシステム株式会社

業務の生産性や会社への帰属意識をどの様にして高められるか

ダイヤオフィスシステム

写真左:山下桜子さん、写真右:吉岡謙一さん

ダイヤオフィスシステム株式会社
吉岡謙一さん、山下桜子さん

貴社は千代田区丸の内にご本社を構える在京企業ですが、大分県のOECとは意外なほどの実績があるんですよね?

【吉岡さん】
元々は2022年にOEC様の東京本社オフィスの移転に関わる物件仲介と設計・空間デザインを私達がお手伝いしたのが始まりです。
その東京本社のプロジェクトを通して評価をしていただき、2023年6月:西日本支社レイアウト変更と同月:福井事業所内装工事を経て、今回大分本社のプロジェクトにも参画させていただくことになりました。

今回は新しいオフィスに於ける空間デザインをお願いした訳ですが、普段はどのような空間デザインをされているのですか。

【吉岡さん】
空間デザインとは、クライアントの意向や要望に合わせて、住宅、店舗などの商業施設、公共施設、オフィス等の室内外の空間をデザインすることですが、床・壁・天井の仕上だけではなく、家具・植栽・アート・照明などのプロダクトやインテリア、設備も含めて空間を作り上げる仕事になります。
私達はその中でもオフィスの空間デザインに特化した会社で、最近ではフリーアドレスやABW(Activity Based Working)といった働き方が一般化しつつある中で、空間デザインを通して、その会社にとってどの様な働き方が合っているのかや、業務の生産性や会社への帰属意識をどの様にして高められるか等を考えています。
特にコロナ禍で在宅勤務やシェアオフィスなどでのリモートワークが広がり、働き方が大きく変化したことでオフィスの在り方が問われることになりました。その結果オフィスへの注目度が上がり、今は多くの会社がオフィスに様々な意味を持たせようとしており、そのような会社に対して各社に合わせたオフィスの提案を行っています。

短い納期に加えて、段階的な引越や既存什器の流用などの要求事項も多く、「嫌な顧客」だったのではないですか?(笑) ご苦労も多かったと思いますが。

【吉岡さん】
「嫌な顧客」だったということはありません!でも、苦労はしました。(笑)
短納期であったり、時期を分けた引越、既存什器の流用といったことはプロジェクトによってはあり得ることなので、今回の大きな障壁とはなりませんでした。
それよりも私達が懸念したのは、先行してOEC事務局の皆さんを中心にSMTB、山下設計、梅林建設の4社で新社屋建設プロジェクトが進んでいるところに途中から私達が参画することで不協和音が生じないかということでした。
特に山下設計様に対しては空間デザインという点で業務範囲が重複することもあり、既に素晴らしい新築計画が進んでいる中で、私達がより良くできることは何だろう?ということを自問自答し、バランスを取りながら提案を進めることに腐心しました。山下設計の皆様とは打合せなどで相互理解を深めつつ、素晴らしい新社屋に私達なりの彩りを加えることで、より良いオフィスができたのではないかと自負しております。
また、苦労ということではありませんが、今回のプロジェクトで特に感じたことは、OEC事務局の皆様の新しいオフィスにかける強い思いでしょうか。それを空間デザインとして、どの様に具現化するかというところには非常に多くの時間をかけました。
皆様の新オフィスへの強い思いには私達もそれ以上の強い思いで応えなければならず、それが一番のやりがいだったかもしれません。

どのようなコンセプトやこだわりを持ってデザインしてくださったのですか?

【山下さん】
レイアウトプランでは、部門の垣根を超えたコミュニケーションやつながりをキーワードにオフィスデザインを行いました。オフィスの東西を結ぶ懸け橋の様なデスクの配置を中心に、動線や視線が混ざり合い、色々な方向に人が動くことで、出会いやコミュニケーションのきっかけになればと考えています。
また、おにぎりのような変わった形のデスクや、ブーメラン型のデスクなど様々なワークデスクをプランに落とし込んでいます。デスクの形状や広さ、視線の向きが変わることによる気分の変化やパフォーマンスへの影響を感じていただき、お気に入りの席を見つけていただければと思います。
内装デザインの面では、床のデザインにはとてもこだわってご提案しました。タイルカーペットを斜めに張ることで奥に視線を誘導し、奥行きを感じるデザインとなっています。OEC様のコーポレートカラーをベースに3階と4階でフロアカラーを決め、それぞれ5種類のタイルカーペットを使ってデザインを作っています。
エリアによって変わるカーペットの表情の違いや、明るいカラーリングによってわくわくするような空間デザインを楽しんでいただけると嬉しいです。

出来上がったオフィスを見ての感想をお聞かせください。

【山下さん】
建物自体はイメージパースを拝見していたのですが、実際に空間を体験してみると予想以上に開放感があり、先進的で素敵な建物だと感動しました。このように素晴らしいOEC様の新社屋のオフィス内装に携わらせていただくことができ、とても誇らしく思います。内装設計に関わらせて頂いた2階、3階、4階において、私達からの提案をポジティブに受け入れていただき、事務局の皆様からもこだわりやご意見を頂けたことで、より良いオフィスが出来上がったと思います。
苦労したこともありましたが、実際に出来上がったオフィスを見ることができてとても感慨深いです。

ページ先頭へ