梅林建設株式会社

未曽有の困難を乗り越えて「One Team」の思いで一致団結

写真左:吉良大輔さん、写真右:阿部有史さん

梅林建設株式会社
阿部有史さん、吉良大輔さん

山下設計社とは初めてのJV(ジョイントベンチャー)と伺いました。施工者の立場で設計者と初めてご一緒した感想は如何でしたか?

【阿部さん】
設計・施工契約として受注した本プロジェクトですが、設計会社と共同で進めるのは初めての経験でした。
諸条件があるなかで当初のコンセプトをどう取り込んでいくのか、施主からの要望や質問に対する回答(資料・データ)が早い段階で的確に示され、決定事項が基本設計から実施設計そして施工へきちんと継承されることがJVのメリットだと感じました。
設計を担当した山下設計社のみなさんのプレゼンテーション力や資料作成の迅速な対応には感銘を受けました。
建設プロジェクトを終えて確実に言えることは、設計者と施工者との目指す方向が完全に一致していたのでスムーズに建物が完成できたということです。

国内の設計会社で五指に入ると言われる山下設計社ですが、技術的な要求レベルが高かったりしましたか?

【阿部さん】
そうですね、技術的な面ももちろんですが、ディテール(建築素材の取合い部の見せ方)が凝っているという印象を受けましたし、実際苦労はありました。
そんな中、技術的には可能でも、施工性や経済的に不利なものは現場からの提案も充分汲み取っていただいたうえで、協議を重ねることができました。
その結果意匠(デザイン)の方向性を変えずに工事を進めることが出来たと思います。

【吉良さん】
延べ2年にわたる建設プロジェクトを通じて、山下設計社のみなさんが隔週の会議体に毎回福岡県から現地参加頂けたことはJVの構成員としてとても心強かったです。
なかでも施工段階での現場確認や打合せはかなりの頻度で濃密にやらせてもらい勉強になりました。

施工期間中を通じて、想定外の資材高騰や納期遅れという問題がありました。QCD(品質・コスト・納期)管理にはご苦労も大きかったのではないですか?

【阿部さん】
契約以前からコロナ禍の影響により鉄骨や木材の高騰傾向はありましたが、それに加えて基本設計に着手してすぐにロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。
それ以降の未曽有の資材高騰や納期不良はご存じの通りです。人件費高騰も加わりコストと納期の遵守には大変苦労しました。
施主様との情報共有に努め、基本設計から実施設計に入るタイミングで先行発注材料の選別、納期の確認等が出来たことでなんとかクリアできました。
しかしながら業界全体としての職人さん不足による工程調整が非常に難しく、どうしても仕上げ工程に影響があり最後は工程を圧縮せざるを得ませんでした。
その期間中、協力業者の方々には特にご苦労をお掛けしましたが、『One Team』の思いで一致団結し何とか無事に引き渡しを完了することが出来ました。

様々な職人さんが活躍する現場ならではのエピソードはありましたか?

【吉良さん】
OEC CUBEの広大な2面スクリーンと幅16メートル超のウォールアート壁面の仕上げは見せ場であり、特に繊細な施工能力が必要なため、腕の良い職人さんを人選しました。
仕上げ精度の要求などで意見が衝突するようなこともありましたが、最終的にはその期待に応えてくれたと思います。
事務局のみなさんには、猛暑となった昨年の夏場に飲料水の差し入れをして頂き感謝しております。
おかげさまで誰一人熱中症になることもなく、そのあとの施工は特にスムーズに進んだような気がします(笑)

現場監督という重責を担う阿部さんの仕事に対する矜持をお聞かせ頂けますか?

【阿部さん】
やはり”安全第一”です。 施工中に事故があるとそれまでの苦労が水の泡になってしまいます。
工事に関わるすべての人に影響してしまうので、そこは譲れません。
次に”品質確保”、古くから大事なものとして衣食住と言う言葉があるように居住空間として安心できるものとするためにはそれは欠かせません。
その高い品質をできるだけ長期にわたり維持出来るように努めています。

お蔭様で想像上に素敵なオフィスが出来上がりました、今のお気持ちはどのようなものでしょうか?

【阿部さん】
完成パースに劣らぬお洒落でカッコいい建物が完成して安堵しています。
事務局のみなさんとはお互い大分の地場企業として切磋琢磨しながら仕事をさせて頂きましたが、その結果どこに出しても恥ずかしくない立派なオフィスが出来たと自負しています。
安心してご利用頂くためにもメンテナンスも含めてこれから永いお付き合いになると思います、引き続きよろしくお願いします。

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